Works :〈Sakurai Ikuya / Cross Section〉


以下は昨2021年の公演記録です。


前回公演2021の記録

【ステートメント(作者声明)】

火をさがす。
からだの底の、遠くの、、、。
血の脈をきく。
ないコトバを、
祖先のこだま、未来の疼き、すべての喪失、すべての破壊を。
命さかのぼり、神経の底から、来るべき魂の暴動のための沈黙を奏で、
体を光に分解し、
たましいの灰から、新しい火を、、、。

(櫻井郁也・創作ノート引用)



 血液には、言語の原型(Ur-Speak)が孕まれてあるように思えて仕方がない。そんなことを強く思ったのは、昨春に続いて秋にも公演が中止になり、温存していた景を一人の稽古場で踊り納めた時だった。それは封印の瞬間だったが、同時に、本作の出発点になった稽古だった。そのときに書いたメモがある。

「それは、いまだけにある。いのちはきだすそれは、いまだけに、ある。それは、生まれることができなかった赤ちゃんと死んだ人が遺した静けさのなかで、来るべき暴動のための沈黙を奏でる。それは、精神の時間に突入して、大事なものをうしなった私たちの感覚を破片にする。それは、いのちはきだすそれは、かつてなく二度とない命を生成するために、散らばり、飛び跳ね、落下し続け、そして、からだを光に分解してゆく。それは、この一瞬を停止させ、まだない自我のために、血の言葉を沸騰する。それは、あらゆる悲しみを切断して、たましいにさわる。それは、いまだけにある。いのちはきだすそれは、いまだけに、ある。」
やがて、この新しい作品が芽生え、育ちつつある。
体の底から聴こえるもの。血の言葉、、、。いのちあるあいだ、ひたすら流れ続ける血液の中で、生まれそこなった心が疼いているのか、あるいは、祖先の声が血に溶け継がれて騒乱しているのか。ダンスが満ちあふれるとき、僕らは僕ら自身の、意識の古層に、あるいは、身体の生命記憶に、すこし接近するのかもしれない。
いま、
火をさがす。からだの底の、遠くの、、、。血の脈をきく。ないコトバを、祖先のこだま、未来の疼き、すべての喪失、すべての破壊を。命さかのぼり、神経の底から、来るべき魂の暴動のための沈黙を奏で、体を光に分解し、たましいの灰から、新しい火を、、、。
これは、いつかたましいにさわるための、からだを光に分解してゆく実験、あるいは、沸騰する沈黙である。

(櫻井郁也2021)



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